お薦め映画シリーズ第8弾、「海よりもまだ深く」。
ネタバレなしです。
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海よりもまだ深く
2016年 日本映画
「海街ダイアリー」等で有名な是枝裕和監督作品。
篠田良多(阿部寛)、売れない作家で興信所で探偵をしているが、実家の金目のものを盗んだりと典型的なダメな男、その母(樹木希林)、離婚した元妻 響子(真木よう子)、そして息子 真悟の家族の物語。
特に大きな出来事や事件がある訳でもなく、ただ、日常の親子・家族を描いただけなんですが、だからこそ入りこめる映画。何気ない言葉や行動に親子(母と良多、そして良多と息子)の愛を感じます。また、父親と息子の関係みたいなものも上手く描かれています。
ダメ夫の阿部寛、ちょっときつめの女性を演じる真木よう子、この元夫婦役がいいです。
印象に残ったセリフ、母(樹木希林)が良多に言った言葉。
なんで男は、今を愛せないのかね。
いつまでも無くしたものを追いかけたり、
かなわない夢を見たり、
そんな事してたら毎日楽しくないでしょう。
幸せっていうのはね、何かを諦めないと手にできないものなのよ。
今の「だいすけ」にとっては、グッとくるものがあります。
そう、アーリーリタイアしてしまったのが今、もうサラリーマン、エンジニアとして元に戻る事は出来ない(まあ、その気もないですが、未練が無いと言ったら嘘になる)、
そして、昨日の記事のように、ちょっとネガティブな事を考えたりしてたりしたら、毎日のリタイア生活を楽しめない。
自由を手に入れる代わりに、エンジニアとしての人生を諦めた、
そう覚悟を決めないと。
後、何故か面白かったのが、カレーうどんを皆で食べていた時、そのカレーがだいぶ前に冷凍したものだと知った良多が嫌そうな顔をすると、
元妻 響子が、良多に、
男の人はすぐ賞味期限気にするからね。
ん、分かる。「だいすけ」も賞味期限切れたものはダメなんです。奥さんは割と平気な方ですが。
こういった、普通の家庭でもあるような、ちょっとした出来事、それをうまくまとめたのが、この映画。