「だいすけ」は、個人型確定拠出年金(iDeCo)に加入しています。というか、入らざるを得なかった、というのが正しい表現。
勤めていた会社が企業型確定拠出年金を導入していた為、自動的に、というか、強制的に退職後も個人型確定拠出年金に移管しなければならないのがこの制度。(拠出する、しないは自由ですが、いずれにせよ手数料がかかる。)
だけど、早期退職・アーリーリタイアしたものにとって、決して使いやすいとは言えない、そして冷たい制度が確定拠出年金。
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確定拠出年金の最大のメリットである所得控除
確定拠出年金、その最大の魅力は、拠出した金額が全額、所得控除される事。税率15%(所得税5%、住民税10%)の方だと、拠出した金額の15%が還元されます。
で、アーリーリタイアし、無収入となった「だいすけ」には、
控除する所得がない!
そう、所得控除のメリットを全く受けられないのです。
無職・無収入には冷たい制度なんです。
普通に60歳まで働かない自分が悪いと言われれば、それまでですが。。。
税金の繰延べ
確定拠出年金を非課税と思っていらっしゃる方も多いと思いますが、実は、非課税ではなく、課税の繰延べにすぎないのです。
給付時に、退職所得控除や公的年金等控除が使えます、って事になっていますが、これは、確定拠出年金の給付だけでなく、会社からもらった退職一時金や、老齢基礎年金、老齢厚生年金等、全て含めての控除です。その控除枠をはみ出した額に対しては、例え損失を出していたとしても、元本を含めて課税されるのです。(一時金の場合は1/2に対して課税)
「だいすけ」のように、サラリーマンをそこそこ長くやっていると、それなりの退職金(早期退職の割り増し分含む)と公的年金があります。これだけで、退職所得控除や公的年金等控除を殆ど使い切ってしまう可能性があるのです。
所得控除を受けられないアーリーリタイア、さらに受給時に課税となると、たまったもんじゃありません。まさに泣きっ面に蜂。
少しでも節税する為には、確定拠出年金を、退職所得控除の余った分だけ一時金で受給し、残りを60~64歳の公的年金が無い5年間に受給する事。(これを併給と言いますが、対応していない金融機関もあります)
もう一つの方法、会社からの退職金をもらってから15年以上期間をあけて確定拠出年金を一時金としてもらえば、会社からの退職金は、退職所得控除の計算に合算されません。
そもそもなんで手数料がかかるの?
個人型確定拠出年金(iDeCo)には、必ず手数料がかかります。
一番安い金融機関でも年間2,004円、高いところになると7,000円以上かかるところもあります。(拠出する場合)
普通に証券会社に口座開設し、(ノーロードの)投資信託を買っても、年間の手数料なんて取られません。 かかるコストは投資信託の信託報酬だけです。(一部、解約時に信託財産留保額をとられるファンドもありますが)
非課税のNISAだって手数料はかかりません。寧ろ、NISA口座を開設すると、何かしらのキャンペンがあったりしてお得になる場合もあります。
それなのに、なぜに確定拠出年金は手数料をとるの?
おかしくない?
SBI証券や楽天証券は金融機関としての手数料無料としていますが、国民年金基金連合会に1,236円、信託銀行に768円の計2,004円は絶対にかかるのです。(全て年額、税込み)
国民年金基金連合会って何するところ?
一般の投資信託でも信託銀行が管理しているのに手数料は信託報酬の中に含まれている分だけ、それなのに何故、確定拠出年金だと別途手数料をとるの?
これって制度を複雑にする事によって管理業務を増やし、それがコストを増大させているんじゃないの? なんて思ったりもします。
今の個人型確定拠出年金、掛金に制限があるのは仕方ないとしても、それぞれの方の状況によって最大拠出額が異なる、国民年金基金や国民年金の付加年金の加入状況でも拠出額が変わる等々、複雑な制度です。それぞれの加入者の状況を確認する管理業務が必要となります。
また企業型と個人型と二つの制度が存在しているのも複雑にしている要因。
そんなの全部取っ払って、
企業型と個人型は完全に別な制度に切り離せばいい、
個人型には国民全員加入可能、そして拠出額も一律最大○○万円までと決めちゃえばいい、
掛金の所得控除もやめて、掛金の○○%を国が補助します、とすればいい、
給付時は完全に非課税にすればいい、
財政的に難しいというなら、NISAを含めて一つの制度にすればいい!
(NISAは金融庁、確定拠出年金は厚生労働省と管轄が違うから出来ない?)
と思います。
こうしたら、無駄な業務が減り、手数料も取られる事もなくなるのでは? そして、アーリーリタイアした者にとっても優しい制度になる、なんて自分勝手な妄想を抱いている「だいすけ」でした。
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