前回に引き続き、早期退職・アーリーリタイアに必要な資産に対するインフレの影響を見ていきます。
前提条件は前回(↓)と同じですので、必ず確認してください。
今回は、資産運用の利回りについて考えてみます。
インフレ率は政府・日銀が目標としている2%とします。
前回の結果では、インフレ率2%の場合、50才早期退職時に必要な資産は5,400万円。これは、資産をインフレ率と同じ年利で運用するという前提です。
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資産運用利回りと50才退職時に必要な資産額
運用利回りに対する、50才退職時に必要な資産額のまとめです。運用利回りは税引き後の値です。
運用利回り 0% 7,000万円
運用利回り 1% 6,100万円
運用利回り 2% 5,400万円 (インフレ率と同じ)
運用利回り 3% 4,800万円
運用利回りの影響は大きいですね。
言い換えると、折角貯めたリタイア資金、何もしないでほっておくと、厳しい老後生活が待っている、という事になります。
だから投資が必要ですよ、とはならない。
「預貯金じゃインフレに負けますよ」とか「投資しないと老後破産しますよ」ってなると、ただの金融機関のセールストークか、やけに老後の不安を煽りたがる評論家と同じ。
「だいすけ」は、そうは思いません。
確かに、都市銀行の定期預金は現時点で0.01%と雀の涙ほどの利息しかつきませんが、探せばあるんです、もっと高金利の定期預金が。
そもそも、インフレと言いますが、実際、今現在は全くインフレの兆候は見えません。このままの状態が長く続く可能性だってあり得ます。
一方で、「だいすけ」は投資もしていますが、最低限の生活費は定期預金等の無リスク資産で確保したうえで、その余裕資金を投資にまわしています。
預貯金で運用するにしろ、投資するにしろ、しっかり勉強なさってから決められる事をお勧めします。やはり最低限の金融リテラシーは必要なんです。
勿論、どういう運用を行うかは自己責任で。
「だいすけ」のキャッシュフローは今回の計算条件とは違います。
以前の記事(↓)でも書きましたが、「だいすけ」のキャッシュフローでは、今回の計算条件より、もっと余裕を持っています(厳しい条件で行っています)。
今回の計算では、50才で退職、65才から年金受給、50才時の年金見込額が238万円とし、実際に受給する65才時の年金受給額は、この15年間のインフレ率に応じて増額し、例えばインフレ2%(スライド調整率1.3%)であれば、266万円としています。
一方、「だいすけ」のキャッシュフローでは、支出はインフレ率に応じて増大していきますが、65才時の年金受給額は、現時点での見込額と同じとしてます。65才以降は、さすがにインフレに応じた年金の増額を入れていますが。
さらに資産運用の利回りもインフレ率より低い値で計算しています。