本ブログで何回でも出てくる「老後キャッシュフロー」、何も難しいものではありません、早期退職を考えている方は勿論、そうでない方も、是非、一度作ってみられることをお勧めします。自分の今後、特に老後の生活が、(金銭的に)どういうものになるのか、目に見えて明らかになります。
そして、老後資金としていくら必要なのか、今、早期退職しても生きていけるか、等が、はっきりしてきます。
「だいすけ」は、このキャッシュフローから、早期退職しても生きていけると判断し、退職を決意しました。
(ペーパー)ファイナンシャルプランナーである「だいすけ」が、数回に分けて、キャッシュフローの作り方を解説します。また、将来の事ですから、どうしても、いくつか仮定条件が必要になってきます。「だいすけ」が、どういう仮定の下、計算したかもご紹介します。
スポンサーリンク
老後キャッシュフローとは
各年ごとに、収入、支出、そして資産残高を計算していくシートです。EXCELを使えば、簡単に作成できます。
最初は、細かい事は気にせず、簡単なシートを作ってみましょう。
例えば、今、50歳の方なら、50歳から、いくつまででしょう? 「だいすけ」は一応100歳まで作成しています。
年齢 | イベント | 収入 | 支出 | 年末資産残高 | 備考 |
50歳 | 500万円 | 400万円 | 3,500万円 | ||
51歳 | 退職 | 2,500万円 | 400万円 | 5,600万円 | 退職金入金 |
52歳 | 200万円 | 300万円 | 5,500万円 | 失業保険 | |
~ | |||||
63歳 | 子供結婚 | 0 | 500万円 | 2,000万円 | 結婚資金援助 |
64歳 | 0 | 300万円 | 1,700万円 | ||
65歳 | 年金受給開始 | 200万円 | 300万円 | 1,600万円 | |
~ | |||||
80歳 | 200万円 | 300万円 | 100万円 | ||
81歳 | 200万円 | 300万円 | 0 | ||
82歳 | 200万円 | 300万円 | -100万円 |
最初は、こんな感じでシンプルに作ってみて下さい。(上表の数字は適当な値です)
この例では、81歳で資産が底をついてしまいます。以降は、年金だけで生活していかなくてはなりません。
資産残高を確認しましょう。
先ずは、現在、ご自分がお持ちの資産をちゃんと把握することから始めましょう。
奥さんにお任せという方、あるいは夫婦別々に資産管理を行っている方など、ちゃんと把握できていない方も多いのではないのでしょうか?
そして住宅ローンなどの負債もお忘れなく。ローン残高を資産から差し引いて下さい。
早期退職される方であれば、一気に全額返済するのも手かと思います。いくら金利が低くなったから言っても、預金金利よりは十分高いですし、なによりリタイアすれば、住宅ローン控除を受けようにも、控除する税金がなくなりますから。
支出
どのような形で計算しようと自由なのですが、「だいすけ」の場合、毎月かかる支出、年間でかかる支出に分けて計算しています。
毎月かかる支出
これは言うまでもなく、食費、日常の雑費、光熱費、医療費、通信費、お小遣い、月払いの保険料などです。
食費など日常の生活費は取りあえず現状の金額を入れましょう。無理に削った金額にすると、後々、みじめな気持ちになってしまいます。
今まで3万円の食費でやりくりしてきた方と、10万円かけてた方が、いきなり3万円に落とすのでは全然訳が違います。
年間でかかる支出
月々かかる支出以外のものを、全てここに入れます。
例えば、固定資産税、都市計画税、年払いの保険料、子供がいれば学費や定期代などです。
国民健康保険料、国民年金保険料なども、「だいすけ」はここに計上しています。
そして忘れていけないのが住宅維持費と特別出費。
住宅維持費、マンションなら管理費が強制的に徴収されますが、戸建ての場合、自分自身で確保していく必要があります。戸建てと言えども、メンテナンス費用はかかりますし、リフォームする可能性だって有り得ます。その時になって慌てないために、毎年、一定額を生活資金とは別に確保しておきましょう。
そして、大事なのが特別出費。
日常の生活費以外にもかかる費用。例えば、家電や家具などの買換え、旅行や帰省費、冠婚葬祭費用、これらも忘れずに支出として計上しておきましょう。車を持っている方は維持費、買換え費用もですね。
今回はここまで。次回はインフレの影響、及び老後の大切な収入源となる年金について解説します。