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経済コラムニストの大江英樹氏がTwitter上で下記のようなツイートを行っています。
投資で資産を作ってアーリーリタイアし、好きなことをして暮らしたいと思ってる人は多いけど、実際にリタイアしたらそんなに楽しいものじゃないよ。人は自分の好きなことをして暮らすよりも、人に必要とされて生きる方がずっと幸せなんだよね。それはリタイアしたらわかるから。
— 大江英樹 (@officelibertas) 2019年3月24日
このツイートに対して批判的な声も上がっていますし、実際にアーリーリタイアして趣味を楽しんでいる方もいる事でしょう。だけど、「だいすけ」は概ね同意かな。
エンジニアだった時、自分を頼りにしてくれる、自分が開発に携わった製品が世に出て多くの方が使ってくれる、そういった事に喜びを感じたりしたものです。その上、それに対してお給料までもらえるのですから。
ただ、重要なのは「人に必要とされる」かどうか。
最近、富士通の45歳以上早期退職っていうニュースが話題になっていますが、会社から必要とされなくなったら、もはや、その幸せを感じる事は出来ません。
そして、今後も多くの企業で行われるであろう早期希望退職、自分が会社に必要とされているかどうかを見極めるチャンスでもあるんです。
早期退職・希望退職の三つのパターン
(一部推測を含みますが)早期希望退職は下記の三つのパターンに分類できるでしょう。
Type-1: 本当に希望する者だけを対象とした退職
希望退職の名の通り、自ら希望する者だけが早期退職を選び、割増退職金などの優遇措置を受けられる制度。
本来、希望退職とはこうでなければならないのですが、実際はそうとも限りません。
Type-2: 辞めさせたい社員だけを早期退職させる名ばかり希望退職
希望なんて全くのデタラメ、希望退職募集時には社員をランク付けし、例えば、
ランクA : 絶対辞めさせたくない、会社にとって必要な社員
ランクB : 辞めても辞めなくても、まあどっちでもいいような社員
ランクC : 辞めさせたい社員
のように。
指名解雇が簡単にできない日本では、ランクCの社員を合法的に辞めさせるのが早期希望退職制度っていう事もあるでしょう。
Type-3: 部門ごとバッサリ切捨て
ある事業から撤退を計画している場合、その部門に属している社員を辞めさせるための希望退職。
特に、専門性・特殊性が高く、他につぶしが効かない職種だと配置転換も出来ず、辞めてもらうしかないといったパターンです。
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早期希望退職で自分の置かれている立場を認識する
上記3パターンのうち、Type-3の「部門ごとバッサリ切捨て」を除けば、早期希望退職は自分の会社における立場、会社に必要とされているかを認識するチャンスでもあります。
Type-1の本当に希望者だけの希望退職と言えども、会社が本当に必要な人材であれば、会社側は必死に引き留めを計る事でしょう。
「だいすけ」の場合、最初、Type-Bの早期希望退職を経験し、上司との面接を通して、自分の立場がランクBぐらいかな、少なくともランクAではないという事を認識しました。その2~3年後、Type-Aの早期希望退職があり、すぐに応募、そして今に至った訳です。
もし、この時、会社・上司から強く引き留められたら、早期退職という道を選択しなかったかもしれません。幸か不幸か、すんなり退職を認めてくれたので、今こうしてリタイア生活を送っている訳ですが。
勿論、ランクCの「辞めさせたい社員」になったとしても、簡単にはクビには出来ないので、無理に会社に居座る事も出来ます。しかし、最初の大江氏のツイートにある「人に必要とされて生きる」事は出来ません。ただ、生活の為だけに我慢を強いられるサラリーマン生活を送る事になります。
そんな人生嫌だと思うなら、
他の企業でも活かせるスキルを身につけるか、
いつ会社を辞めても困らない資産を持つしかありません。
本ブログでは、安易な早期退職・アーリーリタイアを勧める事はしません。
だけど、いつでも辞められる準備だけは必要だと考えています。特に40代後半以降は。
今、会社に必要とされていたとしても、いつ「不要な社員」にならないとも限りません、女心ならぬ「会社の方針は秋の空」。